バーキン S3 スーパーセブン ZETEC 2.0 エンジン オーバーホール Birkin Caterham
フォード製ZETEC2.0エンジンのオーバーホールのご依頼。
今回のエンジンは、大きく分けて5種類存在するZETEC2.0の最終型です。
ZETECエンジンは、ピストン、ピストンリング、コンロッド、バルブ、などに異なる形状のものが複数存在するので、部品の調達に注意が必要です。
さらに今回のバーキンに搭載されているエンジンは、フォードのエンジン打刻が削られてバーキン社独自の打刻が打たれているので、部品の調達を難しくしています。
弊社は、海外より直接部品を輸入することが可能なので、各部品を確認しながらオーダーします。
早速バラして各部チェックします。
新品ピストンリングの合口隙間は基準値内でしたので、ブロックはこのまま使用します。
(スタンダードサイズのピストンリングの合口隙間が広すぎる場合は、シリンダーが摩耗している為シリンダーをボーリングしてオーバーサイズピストンを使用します)
エキゾーストバルブの当り面が、虫食い状態になっています。
エキゾーストバルブを新品に交換します。
オイルポンプも分解します。各部クリアランスも異常なし。
洗浄後、組み付けていきます。
シリンダーブロックにクランクシャフトベアリングをセットしていきます。
クランクシャフトを組み付けます。
事前にプラスチックゲージにてメタルクリアランスを確認、調整しておきます。
ピストンにピストンリング、コンロッドにベアリングを組み付け、
ピストンリング合口位置を確認して、シリンダーブロックに組み付けていきます。
コンロッドキャップを規定トルクで締め付けます。
コンロッドボルトも新品を使用します。
新品のエキゾーストバルブを使用するので、バルブの摺り合わせを行います。
新品の状態。
摺り合わせ後。
メタルヘッドガスケットを使用します。
バルブを組み込んだシリンダーヘッドをドッキング。
ヘッドボルトも新品を使用します。
今回のエンジンはタペットがシム式の最終型ZETECの為、バルブクリアランスを測定、調整します。
バルブを交換したエキゾースト側はクリアランスがバラバラです。調整用のシムをオーダーします。
インテークも数値が外れている箇所が有りました。狭かったり、広かったり。新車時からずれていたのでしょうか???
バルブタイミングを調整します。クランクプーリーの上死点マークは微妙にずれがあるため、ダイヤルゲージにてピストン上死点を測定します。
各部最終確認をして完成。