AE86に搭載、5バルブ黒ヘッド4AG オーバーホール
エンジンオーバーホールのご依頼が続きます。
スーパーセブンのZETECエンジンオーバーホールに続き、
5バルブ黒ヘッド4AG腰下のみオーバーホールのご依頼。
私自身、過去にナンバーなし競技車両AE86で遊んでいたこともあり、
4AGは思い出が沢山。いろいろやりました。
結構汚れてます。

早速バラしていきます。
オイルパンシールカッターを使用してオイルパンを外します。


かなり汚れています。

コンロッドボルトを緩めて、コンロッドキャップを外し、ピストンを抜きます。
オイルポンプとリアリテーナを外します。

クランクシャフトを外します。

オイル交換をさぼり気味のエンジンだったようです。

オイルリングは完全に固着しています。

シリンダーのクロスハッチが消えかかっており摩耗気味ですが、新品のピストンリング合口隙間は基準値内でしたので、このままスタンダードサイズピストンで組み付けていきます。
(ホーニングを行いシリンダー内壁を仕上げる場合もありますが、今回はお客さまと相談の結果このまま使用します)
新品のピストンリングの合口隙間が基準値より広い場合は、ブロック交換、またはボーリングを行いオーバーサイズピストンを使用します。

メタルの当りは、距離相応です。


各部洗浄します。
放置期間が長かったようです。錆が浮いています。



ピストンの汚れは、なかなか強力です。
洗浄液の温度を適度に上げて、効率よく洗浄していきます。

オイルジェット(ピストンクーラー)は、2個詰まりぎみで噴射していなかった様です。

シリンダーブロック洗浄。
オイルライン、ウォータージャケットを念入りに洗浄します。ウォータージャケットからは結構汚れが出てきます。
(ウォータージャケットの洗浄は高額なラジエターを購入するより効果的だったりします。お客様のFSWタイムアタック仕様のAE111では、VVTレス、288×2、面研、メタルガスケット、フリーダム制御、という仕様で、真夏でもノーマルラジエターで目標温度で安定していました)

ピストン、コンロッド、重量合わせ。
コンロッドは全体の重量だけでなく、スモールエンド側とビッグエンド側、それぞれの重量も合わせます。

コンロッドボルト、ナット、も新品に交換。

オイルポンプも分解、点検します。

いきなり完成間近の画像。

オイルポンプ、リアリテーナー、オイルパンを取り付けて完成。

あとはお客さまがご自宅で組み付け、AE86に搭載予定。
遠方よりお越しいただきありがとうございました。