フィアット500 1.2 デュアロジック修理

平成20年式フィアット500 1.2 走行62,200km
ギアが入らなくなったとのことでレッカー車にて運ばれてきました。
ギアは全く入らず自力で動くことはできません。
早速各部チェックします。

何か漏れている様です。

フィアット500 デュアロジックオイル漏れ

遮熱版を外してチェックしてみると、デュアロジックオイルのタンクはほぼ空の状態でした。
漏れているのはデュアロジックオイルの様です。

デュアロジックシステム自体は正常に動いているのかをチェックするために、とりあえずデュアロジックオイルを補充して作動をチェックしてみます。
デュアロジックオイルを入れてエンジンをかけてみると・・・。

デュアロジックオイルが滝の様に流れ出てきます。ポテンショメータ付近より漏れている様です。

デュアロジックは1階部分と2階部分との上下2分割構造になっています。
デュアロジックオイルは2階部分に入っており、ポンプで加圧され40~50Barの高い圧力で各部品を動かしています。今回漏れているポテンショメータは1階部分に付いており、本来デュアロジックオイルは存在しません。
2階部分の底部より激しい漏れが発生し、1階部分に流れ込み、ポテンショメータ取付け部より漏れているようです。

軽微な漏れでしたら漏れ止め剤にて対応するところですが、今回のようなジャジャ漏れはOリング(パッキン)が破損している可能性が有り、漏れ止め剤では対応できそうにありません。

お客さまと修理方法の相談を行っている最中に、偶然にも程度及び出所のはっきりとした中古のデュアロジックを入手することができ、それをベースに修理することになりました。

中古なのでそのまま使用するのではなく、デュアロジックシステムのウィークポイント部を対策して使用します。

デュアロジック交換

デュアロジックシステムを丸ごと載せ替えます。

デュアロジック交換
デュアロジック交換

ミッション内部にもデュアロジックオイルが流れ込んでいないか、ミッションギアオイルの状態もチェックします。

デュアロジックASSY載せ替え後、キャリブレーションを行い試乗をして異常がないことを確認して修理完了。

遠方よりご依頼いただきありがとうございました。

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