フィアット500 デュアロジック ギア抜け レッカーにて入庫

平成21年9月登録
フィアット500 1.4
走行 61,300km

「昨日までは特に異常なく走行していたが、今日は頻繁に[N]になってしまい走行ができない」
とのご連絡をいただき、レッカー車にて入庫。

デュアロジックオイルポンプが十数秒ごとに一瞬(0.5秒ほど)回るというような回り方を繰り返しています。

早速診断機を接続してチェックします。
デュアロジックポンプのリレーに不具合があるとのフォルトコードが残っていました。
油圧が75Barと記録されていることも気になります。

fiat500

もう少し詳しくチェックします。
デュアロジックオイルの油圧をリアルタイム表示で確認しました。

正常な状態は、油圧が下限の40Barまで低下するとポンプが回り、上限の50Barに達するとポンプが停止します。
今回の車両は、下限の40Bar付近でポンプが回りますが、上限50Barを超えて70Bar近くまで上昇しています。
油圧の低下も異常なほど早く、すぐに40Barまで低下してしまい、昇圧時もポンプが回った瞬間に70Bar近くまで上昇しています。

油圧を溜めておく「アキュムレータ」が完全にダメになっている様です。

油圧を溜めておくことができない為、少しでも油圧が下がるとすぐに下限の40Barに低下してしまいポンプが回り、昇圧時もポンプが回った瞬間に油圧が跳ね上がり、上限の50Barでポンプは停止するのですが、勢いで70Bar近くまで上昇している様です。

その他、油圧がかなり上昇したこととの因果関係は分かりませんが、デュアロジックオイルがかなり外部に漏れている状態でした。

デュアロジックオイル漏れ

今回のギア抜けは、アキュムレータ劣化による油圧の異常値により、強制的に[N]になっていたと思われますが、外部へのオイル漏れもあり、大幅な油圧上昇によりデュアロジック内部のパッキンやシールにダメージを受けている可能性もあり、デュアロジックASSY交換が望ましい旨をお伝えしました。

今回は修理をせずに車両を手放されるという結果になってしまいました。

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